10月16日 明日の仏壇じまい墓じまいの準備
明日の仏壇じまい、墓じまいの準備をする。作業するのは広い家で年寄りふたりきり。私と家内のみ。それはそうかもしれない。大家族で大人数ならば、家じまいなんてことにはならんだろう。次に渡すべき家族がいないからこその家じまいなのだ。そうはいっても、今回は親戚に声をかけていない。遠方に住んでいるから、ふだんそれほどのつきあいをしていないからという理由にはなりにくい理由付けをして、自分たちだけでやろうとしている。
まずは仏壇じまいの準備。しまうとは言っても野村家の祭祀を終わらせてしまうわけではない。野村家の祭祀はこの後、益田市西平原町の西楽寺でやっていこうと思う。いいように考えれば新居に引越しだ。
仏壇に生花を飾る。棚のほこりを簡単にはらう。御院家さん用の紫ざぶとん、我が家に到着直後に座わってもらう座布団を用意する。紫の座布団は前々から準備していたが、もうひとつの座布団は家の中を探してしまった。なにせ、家じまいのためにいろんな家財を整理処分してしまっている。もう使わないであろうふとん、敷物、大量の座布団は燃やせるゴミとして益田市クリーンセンターに自己搬入してしまっている。ふと思い出して二階の押し入れに座布団が残っていたのでそれを使うことにする。この家にはざぶとんはたくさんあった。家で祭祀をすることを想定してたくさん準備してある。お母さんが買いそろえていったものだ。
お茶、湯飲み茶わん、お盆を確認する。玄米茶を出すわけにはいかない。法要は短いだろうから、茶菓子はいらないだろうと思い準備していない。
線香、ろうそく、経本の類は御院家さんが持ってきてくださる。数か月前におじさん家の仏壇じまいを思い浮かべる。
礼服の点検。御布施の準備。仏壇じまい、墓じまい、納骨堂への納骨に際して、いくらの御布施がふさわしいか。相談するところがない。額のことをぐずぐず悩んでもしようがない。さっと決めて、次の作業にとりかかるしかない。私の気持ちで決める。誰かに評価されるわけではない。
おっと、忘れてはならないのは、西楽寺御院家さんへSMSでリマインドしておくことだ。前日に確認しなかったばかりに西楽寺さんの到着が遅れた法事があった。たった一度の不手際でこちらが慎重になってしまう。今ならリアルな会話をせずにSMSで送ればいいので、気がるのにリマインドメールだ。
外から仏間に上がってもらうときの靴脱石(くつぬぎいし)を用意する。コンクリートブロックを数個組み合わせて即席のものを作る。
次は墓じまいの準備。明日は石材屋さんが来てくださることになっている。墓石の撤去処分は、実施日未定だが、墓じまいの法要には立ち会ってくださるという。骨壺取り出しとかで出番があるらしい。
家から墓地までの経路が草伸び放題になっている。これを歩いて登るのに支障が出ない程度に草刈りしておかねばならない。
直近では1か月くらい実家を留守にしていた。そのために周囲の草が伸びまくっている。今年は残暑がずっと続いたためか、草ぼうぼうだ。
墓への道、特にオオダンと呼んでいる畑地まわりは大変だ。金属パイプ製のてすりを金属棒でたたいて、音をたてて進む。けものがでてほしくない。刈払機のエンジンかけて、回転数をあげて草を刈っていく。草が丈が高いし、密集しているのと、茎径が太くなっているのでなかなか思うように刈ることができない。仕上がりが少々みっともなくても目をつぶることにする。
途中、高さ3メートルほどの柿の木の枝が不審な折れ方をしていた。近所のガキが登って枝の根元から折ってしまったようだ。やれんのう。
墓地周囲の畑地も草が伸びている。こまめに刈ってきたつもりでも、草はすぐに繁茂してしまう。都会っ子の私には山林、畑地の管理は無理だ。
墓地の周囲をごくごく簡単に草刈りする。最後に生花を飾る。こんな時ではなく、普段から花を飾るようにせにゃあ。と思う。線香は点じなかった。この段になって火の元が気になってもたいへんだもの。
この墓地は昭和56年ころに父が祖父死去のおりに改装したものだ。昔の自然石を積んだ石塔群の墓をなんとなく覚えている。父がせっかくきれいにしてくれた墓地なのに、わずか40年で野村家八代目の不肖息子が閉じてしまおうとしている。
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