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2024年10月17日 (木)

10月17日 仏壇じまい、墓じまい

いよいよ仏壇じまい、墓じまいの当日。晴れて青空がでている。すがすがしい秋の朝だ。10時始まりの予定だったが、西楽寺の御院家さんはちゃんと気を使って早すぎる到着ということはない。このあたりは慣れておられる。

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座敷に上がってもらい、挨拶、お茶もそこそこに法要を始めてもらう。今日は行事が多いので御布施は最初にお渡しした。忘れてしまうよりはいいだろう。

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座敷の隅に設置しておいた自撮り棒に乗ったGoProを気づかれたようだ。今日参列できなかった、母にみせてやりたいのでとか説明しておく。

お経は短く終わった。焼香して合掌して一連のものは終わり。仏壇周りの抽斗や箱などを点検してもらった。てのひらサイズの小さな骨壺があった。父の骨だろう。これも今日西楽寺に運んでもらって納骨堂におさめてもらおう。母の法名を記した封書が見つかった。仏壇中にあった、板の過去帳はいままで見たことがない。冊子体の過去帳とは少し内容が違っているようだ。念のため私が広島に持ち帰ることにする。自治会から母がもらった敬老祝いの封筒がでてきた。2万円入っていた。広島で老人ホームに入っている母に届けよう。

経本や数珠、お盆などの始末をお願いした後、母の今後について少し話をした。もし、広島で具合が悪くなった時、どこで、どんな手順で葬儀するか、案を示してもらった。広島で老人ホームに教えてもらったお寺に葬儀限りの付き合いでやってもらうか、益田に戻って益田の葬礼会館でやってもらうかなど、いろいろ話をきくことができてよかった。なかなかこういう話を落ち着いてやっておく場がない。そのときはきっとバタバタになるので、考えておくことは長男としては重要なことだ。

そうこうしているうちに私に電話がかかってきた。登録のない電話番号だが、出てみるとクレジットカードセンターだという。履歴にない海外のレストランから引き落としの請求が5件も来ている。覚えがあるかどうかと聞いてきた。もちろんそんなものない。クレジットカードの不正利用が疑われるので連絡が入った。
私の本人確認の質問が数件あった後、今のクレジットカードを利用停止にしてもらった。停止にしてあたらしいカードを発行しなおすという。新しいカードの利用については私がやれという。その口座に紐づいているETCカードはそのまま利用できるという。

おおっ、私のカードの不正利用がカード会社の機転でなんとか被害を免れたようだ。履歴にない怪しいところからの請求は、いったん確認してくれるので助かる。お礼を何度も言って、電話を切った。

仏壇じまいの最中にとんだハプニング。広島にかえったら、面倒がはじまると思うと少し憂鬱になる。


12時近くなってしまったが、歩いて墓に上がる。石材店の人は仏壇じまいには参加せず、この墓地でひとりでずっと待ってくださっていた。ありがとうございます。見知らぬ場所で不安だったでしょうに。

お経をあげて、墓から骨壺を取り出してみると、骨壺は3つあった。ひとつだけだと私はずっと言い張っていたが、3つあった。一つは青い塗の壺だったが、残りふたつは素焼きの壺であった。蓋を開けてみると骨の見た目が少し違う。墓地を改装したおりに集めたものだろう。

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骨壺3つは石材店さんに運んでもらうことにした。

西楽寺さんは自分の車でそのまま戻られて、私たちは若干の準備をして、西楽寺まで行った。

西楽寺の納骨堂は今年の3月に完成したものだ。真新しい。私たちが中に入ってみるのは初めだ、都屋の棚を見るのも初めてだ。重たい石の扉が付いている。周囲の環境もいい。これなら安心して、野村家の新しい墓地となるだろう。

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家に帰ると、不思議な気分だ。裏山の墓地も墓じまいしたので、野村家の墓地ではなくなっている。家の仏壇だって、仏壇はあるものの、仏壇としての機能はなくなっている。もう単なる家具にすぎない。

仏間の鴨居に飾ってある3枚の遺影をおろす。祖父母の写真、父の写真、ごめんね。出来の悪い長男でこんなことになってしまった。
父の写真を外したとき、写真の裏にあった小さなものが落ちてきた。見ると小さな白いクルマの模型チョロQだ。あった。こんなところに。
父が入院して、クルマが運転できなくなったとき、さびしいだろうというので、私が買ってきたものだ。葬式の後、その模型がどこに行ったのかわからなくて、私の妹がずっと気にしていた。どこに行ったのかわからない、不思議だと言っていた。その日の夜、見つかったことをグループLINEで妹たちに報告しておいた。

この日の夜、ご飯を炊いた。しかし、オッパンをあげるべき仏壇がない。ああ、なんちょうことだ。

実家売却のために家の中をすっきりさせようということで、壁時計をはずしたり、母が使っていた食器を片付けたり、家の中がどんどん品薄になっていく。母は元気にしているんだよ、それなのに。

今回、母は同席させずに、母の弟にも告げずに、やってしまった。これでよかったのだろうか。

仏壇の前のふすまを閉じる。遺影はおろして押し入れに積み上げてある。床の間に六字名号も外してしまつた。
その座敷のふとんをしいて、寝る。イエかの音がしたので、蚊取り線香をつける。仏壇のお線香ではない。

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