2024年8月15日 (木)

8月9日 写真動画をもっと撮っておけばよかった

私は写真家であり動画クリエーターだ。お母さんと益田で同居するのであれば、まず撮るべきは母の姿だったはず。当初はその自覚があって、実際に撮っていた。Youtubeの作品にも端っこのほうであっても、なにげなく登場してもらうようにはしていた。しかし、なかなか難しい。昔の思い出話を語ってもらおうと思ってカメラを回したことがあったが、本人あまり覚えていないという。津田の町並みを一緒に歩いたこともあるが、なかなか思い通りの絵にならない。
益田の地で生き生きしている姿が撮れなくなった今どうすればいいのか。いやいや、老人ホームで活躍している姿を撮って差し上げることが私の仕事ではあるまいか。写真家野村正人、動画クリエーター野村正人のこれからの長い人生で大切にすべき時間なのだろう。新しいカメラ買おうかしら。

20240618_1700

この記事の初出はエンジョイブログ「単身赴任介護プラス3」

2024年8月14日 (水)

8月6日 主のいなくなった今年のお盆はどうしよう

母が老人ホームに入居してしまって、この家には誰もいない。短期間ちょっと住まいの私がいるだけだ。さあ、今年のお盆はどうしよう。

盆提灯は徹底的に処分してきたので、あと少ししか残っていない。ほとんどが針金だけになっている。

墓掃除にする行っていない。なんて悪い長男だ。墓のまわりだけでなく、行き着く道も草ぼうぼうだろうね。
ご先祖様お怒りだろうなあ。

1日でも早く、仏壇じまい、墓じまいをしておくべきだったのか。いやいや、これからでもその仏壇じまい、墓じまいをしないと粗末になってしまう。

母は広島で健在です。お仏壇、座敷の遺影、床の間の飾り、仏間の飾り、ほんとに処分してしまっていいのか。早く判断して、早く行動しないと冬がやってきますよ。

そんなプレッシャーが長男の肩にかかってくる。

20240722_1325

2024年8月12日 (月)

8月4日サービス付き高齢者向け住宅に入居1か月

もうすぐ、入居1か月になる。早いなあ。
7時起床、自分ひとりで、洗顔着替えトイレ。8時半ごろ、自分で歩行器押して、10メートル離れている食堂に行く。

テレビの前4人掛け食卓の決まった位置に座る。お母さんの好きなパンは週に2回あるようだ。お母さんの座るところはテレビに一番近い席、そのためにテレビを背面にしてすわる。

座っている正面におしゃれなおばあさんが座る。この人の持ち物、服装が気になってしようがないらしい。その人が来ているような服が欲しいと言っています。いっしょに洋服を買いに行きたいと言っている。困った。入居前にたくさん洋服買ったのにもう忘れてはる。

食事の始まりはめいめい。おくち体操とか、いただきますの合唱はないみたい。食事がすめばめいめいがばらんばらん自室に帰る。お母さんは食事中、食後に同じテーブルの人と話すようなことはないという。朝のくすりがテーブルに置いてある。飲んだかどうかは確認されるようだ。

自室に戻って、ひたすら時間の過ぎるのを待つ。ラジオを聴く、縫物をする、失せものをしょっちゅう探すなどに時間を使う。

昼ごはん。メモされた時刻になると自分で歩行器を押して食堂に向かう。ご飯時刻を知らされるわけではない。朝、昼も、夕も。杖ではなく歩行器。歩行器のロック解除がときどきわからなくなるらしく、歩行器に向かって悪態をつく。あれこれやってみるでもなく、ひたすらに強引に押しまくる。誰かに質問するわけでなく、途方に暮れている様子。

座るテーブルは朝食と一緒。食事が終わればめいめい勝手に自室に戻る。

お母さんは歩行器をずるずる押して、廊下のラウンジに行って五木寛之の人生訓を読む。廊下に歩いている人に声をかけるでもなく、誰も話をしてくれんとぼやくのみ。
1日遅れの新聞を読むためにもう少し話したラウンジに行くときもあるらしい。山陰中央新報がないので、島根県のおくやみ欄が読めないと言っていた。夕飯までひたすらの時間つぶし。

17時の夕飯も同じテーブル、まわりのひともいっしょ。テレビは背中がわにある、大好きな相撲も落ち着いてみることができないらしい。
夕食後の薬と睡眠薬がテーブルに置かれる。睡眠薬は自室に戻って、自分の都合の良い時間に飲んでいるようだ。食事が終わればめいめい自室に戻る。お母さんは部屋に帰ると、ベッドではなくパイプ椅子に座って、じっと時間の経過するのを待っているという。

食事は完食している様子はない。嫌いなもの、ねばねばしたものは口にせず残すという。スイカは食べたことがないといっていた。果物、デザートが献立にでるのか不明。

月曜日 午前中ヘルパーによる入浴介助。お母さんはほぼひとりで入浴とのこと。シャワーではなく、湯舟浴。入浴中にヘルパーさんが洗濯。乾燥までするが、たたみはしない。

火曜日 自室のパイプ椅子に座って、ひたすら時間の過ぎるのを待っているという。たまにラウンジに行って五木寛之を読む。一緒に置いてある週刊誌や女性グラビア誌は手に取らないようだ。

水曜日、金曜日 9時にデイサービスの迎えがある。あ母さんは何も用意してないらしく、迎えに来た人が大急ぎで歯ブラシ、練り歯磨きチューブなどを取りそろえるらしい。お母さんは知らない人が急にやってきて、部屋のなかをかき回すと不満げだ。

デイサービスは入浴、ゲーム、昼食、ゲームなど。お母さんの得意の言葉遊びゲームは少ないらしい。ゲームの種類がお母さん得意分野ではないらしい。間違い探しは、答が終わらずに持ち帰ることもある。自室に戻って、ぶつぶつ言っている。15時に他の人と連れ立って1階からエレベータに乗り自室まで帰ってくる。疲れた疲れたとぼやきつつ、パイプ椅子に座って夕食の時間になるを待つ。

土曜日、日曜日。食事の時間をパイプ椅子に座ってひたすら待つ。縫物やお得意の失せもの探しをすることもあるようだ。他人の部屋に行くことはしないという。誘われたことはないという。誘ったこともないという。自分の部屋には何もないから人を誘うことができないと言っている。

部屋の掃除、トイレの掃除は自分でやりますと施設に伝えてあります。
洗濯は自分でやりたいようなのですが、洗濯機、乾燥機の使い方がのみこめないらしく、自分でやったことはないようです。ヘルパーさんが週に2回洗濯をしてくれているようですが、お母さんの言っていることがよくわかりません。廊下でお母さんに事情を聴いていたら、ヘルパーさんが訂正に飛んでこられた。お母さんの言うことの真意がよくわかりません。

デイサービスは今は週に2回ですが、落ち着けば週3回にしようと思います。そうすれば週に3回入浴できますし、毎日入浴の理想に近づけるような気がします。


内科の先生が月に一度往診に来てくれることになっています。お母さんがたくさんの薬を飲んでいるし、サロンパスのような刺激のある湿布薬を毎日塗りこんでいるので心配だとは伝えています。

歯医者、眼科医にどうやって連れていくか、まだ検討課題です。

お母さんの話声が小さいと思いませんか。覇気がありません。おおきな声を迫力もってしゃべらにゃあと言ってやってください。

知っとる人はいない。施設内の仲良しさん同士はよく話をしているが、時分はそのなかに入っていけん。誰も話をしてくれん、誰に質問しても言うてくれん、尋ねたいとおもうときには人はおらん。廊下に出ても誰も歩いておらん。椅子に座っていても、なかなか時間がたたん。地獄のおるみたいだ(大げさな言い方はお母さんのクセだ。周囲の者をどきりとさせるで当惑している)。そんなことを言われると申し訳ないことしたなあという気になってしまう。ごめんね。これ以上そんなことを言われるのなら広島市内で新しい施設を探さなければならんかもしれん。

20240805_1713

2024年8月11日 (日)

8月3日 スマホの使えない母が老人ホームでこれまで使っていた固定電話機を使うには

母の老人ホーム入居先を選ぶうえで、重要視したのは、電話機が使えるかどうかであった。母には携帯電話を持ってもらったことがあるが、とうとう使いこなせかった経験がある。スマホがこれだけ高性能になっているんだから、年寄りが簡単に安全に使えるようにするぐらいできるだろうにと思うが、世の中そんなものを作ってはくれない。

家にある昔ながらの固定電話機であれば、なんとか使える。これとてもデジタルコードレスフォンなので、各種便利機能が付いている。母の震える手がなにかの拍子に思わぬ操作をしてしまうことになる。まあ、これならぎりぎり使えるだろう。娘からかかってきた電話をとることができるだけでも違うだろう。

当初は個室に電話配線工事をさせてくれる老人ホームを探した。工事できますよと言ってくれるところもあれば、工事はだめですというところもある。

さんざん探して見つけたのが、NTT docomoのホーム電話。これはインターネットに接続する10cm四方くらいのBOXに、従来ある固定電話がそのまま接続できて、固定電話の番号で使えるというしろもの。これに飛びついた。

20240810_1300

これがようやく開通した。固定電話機をつなぐけども実質は携帯電話なので、新規契約がとても大変だった。本人確認するという。母はマイナンバーカードなんて作ってない。健康保険証を出せというが、老人ホームに住所変更しているので、健康保険証がすぐに作ってもらえない。まあ、こまりましたけど、老人ホームに入居して1か月たってようやく電話機を接続できた。

本人の顔も明るくなってきたような気がする。

2024年8月10日 (土)

8月2日 義父の葬儀あり。棺に入れる色紙を頼まれた

義父の具合が悪いというので、家内と一緒に老人ホームまで見舞いに行った。新幹線に乗っていったが、新幹線ホームや乗り換え鉄道駅の暑い、暑い。

老人ホームのベッドで横になっている義父は口をパクパクはされているも、何を言っているかわからなかった。コロナ感染症対策ということで、私は長い間、無沙汰してしまった。

広島に戻って夕食の支度をしているときに、老人ホームから電話あり。しまった。父は呼吸していないという。えっ、そんなついさっき会ってきたばかりなのに。

葬儀の日程を聞いて、再び出かける。2日には通夜とのこと。

葬祭会館に着いて控室に向かう。この日は私が夜通し個人のそばで過ごした。

葬儀の前に、色紙を書いてくれと頼まれた。棺にいれるんだと。家内たちが小さかったとき、お父さんは子供たちのためにおにぎりを作ってくれていたらしい。その話を当日聞いたので、私はそのことを色紙に書いた。字も絵も上手でないことが残念だが、お父さんもきっと読んでくれるだろうと思い、書いてみた。

20240803_0553

2024年8月 1日 (木)

8月1日 公務員のというよりは、上司の文章能力、もっとしっかりしんさいや

市役所よりハガキが届いた。
あなたが申請した個人番号カードの交付場所は以下のとおりです。

裏面には
マイナンバーカード交付通知書・電子証明書発行通知書

個人番号カードとマイナンバーカードは同じものなのですか?

同じものを言うなら、同じ語句を使う。公務員なら徹底的に仕込まれる文章作法だと思うんだけど、もう、受け取る側はイライラする。もぅ。

そのほかの文章もわかりづらい。何度も読むんだけど、よくわからない。明日区役所に行って確認しなきゃあわからんかもしれん。歳はとりたくない。

20240801_2300

2024年7月29日 (月)

7月29日 初めての担当者会議。介護レンタル品の契約

高齢者向け住宅に入居している母を訪ねた。猛暑。家から自転車で行くが、暑い暑い。クルマで行けばいいのにね。

デイサービスに行きましょうと迎えに行くと、えっ、どうして?という顔をされるという。当然デイサービスに出かけるための準備は何もしていないという。職員の方はじつと我慢して対応してくださっているのだろう。

介護レンタル品の契約をした。あっそうだ。益田で受けていた介護レンタル品の返却がまだだ。月をまたいでしまうと、月額料金が発生してしまう。ベッドサイドの手すりを早く返却したい。返却には立会が必要だが、広島での電話設置騒動が片付かないことには益田に帰ることができない。

もうすべて電話設置問題が悪い。

母はヘルパーさんに対して不安な表情を見せているという。そうなのか。お姫様だもんね。いろんなことを上げ膳据え膳してもらえるもんだと思っているフシがある。

洗濯機の使い方だつて、覚えようという意欲は見せない。やってもらえるもんだという態度だ。

担当者会議が終わって、部屋に戻ってみると、小さな声でぼそぼそ語り始める。なして声が小さいのだ。なして元気がないのだ。縫物針が見当たらないという。益田から持ってこなかったといいはる。そんなことはない。なんども確認して荷物に入れているはずだ。

自分はどうしてここにいるのか分からないという。えっ。認知症なんだろうなあ。しかりつけることもできず、ふんふんと聞き流す。そんなこと言われると、めげるで。

罪悪感覚えるなあ。私の眼の不調さえなければ、ショートステイに預けることもしなかっただろう。そうすれば、ここまで母の生活能力が落ちていくこともなかっただろうに。

電話機販売会社の対応を呪ってもしょうがないけど、そこは早く解決してほしい。それが解決すれば、20センチメートルは良き方向に進むだろう。
こらえて、こらえて。11月の悪魔を到来させてはいけない。

2024年7月28日 (日)

7月28日 家のリフォームは母の落胆を大きくしてしまったかも

4年前の夏、益田で一人暮らしをしていた母は、裏山の畑に上がってずっと草取りをしていたらしい。それで熱中症のような症状を出してしまい、救急車で運ばれた。

それではひとり住まいはできまいというので、私は決心。一緒に住むことにした。よう決意したと思う。

20200928_0744

一緒に住むとはいっても、私は母に対する遠慮があった。私の荷物は母屋の端の部屋に入れた。知らない人がみれば使用人部屋のような小さな部屋。洋服タンスもべりべり隅っこがはがれたような粗末なものをあてがったもらった。洗面台に歯ブラシを置かずに客人のように自分の部屋にある化粧ポーチに歯ブラシと練りチューブを入れた。風呂で使うバスタオルも私は一切手を触れなかった。

食事は私がほとんど作った。仲良く食卓というわけにいかなかった。私はイライラするように母の行動をとがめた。食後にお茶を口の中でくちゅくちゅしてゴクンと飲まれるのはどうしてもいやだった。私の活舌が悪いのだろう、なんども「はあぁあ」と大きな声で二度聞きされるのはいやでいやでならなかった。

親を指導しちゃあいけんのだろうけど、お口の中でくちゅくちゅ、ごっくんはどうしてもがまんできず、なんども説得してやめてもらった。失礼な息子だ。

半年もしないうちに家のリフォームにとりかかった。食堂の床がペコペコしているのを直したのが手始めだった。くみ取り便所なのがいやでしょうがないというので、大幅にリフォームすることにした。合併浄化槽を入れて、トイレ、台所、お風呂を改装することにした。

91歳の母とはそんなに長くは一緒に住めないだろうとは思ったが、家になんも貢献したことがなかったので、お金と手間をかけることはそれほどのためらいはなかった。

御屋敷のような大きくて、窓が3つもあるようなトイレができた。食堂を広くしたが、間取りは気に入ってもらえなくて、狭いままに使うことになってしまった。
風呂は浴槽を大きくして気持ちのよい風呂になった。私のほうが満足している。
改装が終わっても、コロナ感染症流行が収まらなくて、私の妹たちに披露することが遅れてしまった。

母を高齢者向け住宅に連れていくだんになって、私にではなく私の家内につぶやいたという。「行きたくない、止めることはできないだろうか」と。私に言わずに、なして。

家のリフォームをしたものだから、母は私が一緒にずっと暮らしてくれるんだろうと思って、うれしく思っていたんだって。そんな誤解をさせてしまったのか。
高齢者向け住宅に入居などというむごい選択をしてしまって、落胆の度合いを大きなものにしてしまったのだろうか。わあ、ここんところ、残念に思う。

高齢者向け住宅で気分取り直して幸せになってくれることを切に願う。もう益田の家には一時的であっても帰ることはないだろうに、とても残念に思っているに違いない。

あっさり家を片付けて、帰る家がない状況にしてしまうほうがいいのか。

入居して半月を越えようとしている。いまだに電話設置ができていない。なしてこんなに時間がかかってしまうのか。残念で残念でならない。どんなに不安な思いを続けていることだろうか。

2024年7月26日 (金)

7月26日 高齢者向け住宅で使うホームラジオ東芝TY-HR4評価

高齢者向け住宅に入居している母のところにラジオを持って行った。住宅最初の荷物が少なくて貧相だった部屋も人間の音の出る機械を置くと、活気がでてきた。よかった。

母のためにラジオを選んだが選択に時間を要した東芝TY-HR4。良かった点
1.ある程度のサイズ。小さいポケットサイズだと、ふと触れたときに倒れてしまったり、床に落ちてしまうとよろしくない。このラジオのサイズはよかった。
2.

今ひとつだと思う点
1.パネル上部にあるスライドスイッチ、LEDライト、電源のONoff,AM,FMの切り替えスライドスイッチが同じ外観で横に並んでいる。機能的に大きく違うのだから、デザインを違えてほしい。
2.電源スイッチオンしてから、音が出始めるまでに時間がかかりすぎ、年寄りはスイッチの押し間違えを心配して、あらぬ操作をしてしまいそう。
3.同調ダイヤルとボリュームダイヤルが同じデザインで区別が一目でりかいできそうにない。年寄りが間違えて触ってしまいそう
4.AC電源仕様になっているのはグッド。年寄りは電池交換が苦手かもしれない。しかし、単一乾電池3本というのは、調達に無理があるかな。
5.スイッチや同調ダイヤル、ボリュームなどが離れておりサイズが大きい。歳より操作間違いが少ないような配慮はグッド。

6.デジタルチューナ搭載でピタッと簡単選局とあったが、しばらくラジオ放送を聞いていると、温度の変化で同調周波数が変化して、聞きづらくなるようだ。これは困った。デジタルチューナーということでこのラジオを選んだのに、残念だ。これが一番の残念ポイント。

20240726_0701

2024年7月25日 (木)

7月25日 母を訪ねたら外泊するにはどうしたらいいか聞かれてしまった

高齢者向け住宅に母を入れてもうすぐ2週間になる。もういいかげん慣れてくれているだろうと思って、今日見舞ってみると、なかなかそうでもなさそうだ。

部屋に入ると部屋中央のパイプ椅子に何をするでもなくぽつんと座っている。
「うちが恋しゅうてやれん」「お金はひとつも持って持っていないんだけど、例えばハンカチひとつ買いたいと思ったときどうすりゃあええんかいのう」「外泊したい時はどうすりゃあええんかいのう、益田とか・・・」
「音信不通なのが一番困っている」

母には家にある固定電話をそのまま持っていくからと住宅入りを説得したのに、いまだに電話は移設できていない。

入居前、電話取扱店に何度も確認した。電話工事しなくても、ある装置を買えば固定電話機がそのまま使える。入居の日に契約に来てもらえば、即日で装置を渡すことが出来る。契約に必要なメモを書いてもらっていた。

それが何がまちがったのか、いまだに電話機が設置できていない。母は携帯電話を使うことが出来ない。スマホがわからない。それまで家で使っていた電話機をそのまま使えることが出来るから住宅入りを説得したのに、もう、困る。

健康保険証が必要、本人の来店が必要、高齢者向け住宅に転入届することが必要、マイナンバーカードがあればすぐにできるなどなど、住民票、健康保険、介護保険全部の手続きを済ませて、実際に転居してしまった後に言われても、もう益田に戻ることはできず、困っている。

健康保険証はすぐに発行してもらえない。それがために新しい電話回線契約日に有効な本人確認のための保険証が入手できない。転居直後に言われても困る。

「音信不通なのが一番困る」と言っているのはそのことだ。母が外に電話するすべがない、誰からも電話かかってこない。
「うちが恋しゅうてやれん」「何もする気にならない」「時間がなかなかたたない」「洗濯機の使い方は聞けば教えてもらえるが、なんのことかわからない」「ラジオひとつない、なにが起こっているのか何もわからん」「ここがどこなのかもわからない」「たいくつなけえ」「クイズや学習、読書する気にならない」「誰も話にこない」「話しかけても話が続かない」「さばしい(さみしい)」「益田に帰りたいけど、できんことはわかる」「いつまでこれがつづくことになるのやら」「帰りたいけど」「地獄におるような気がする」「体調は悪くはない」「風呂に入ったら、足は温うなる」

大事なお母さんに「地獄におるような気がする」と言わせてしまって、ああ、辛い。

20240725_1200

12時でいったん家に戻って、昼ご飯食べて、それからもう一度出かけて、ケーズデンキで東芝FM/AMラジオTY-HR4を買った。4818円。ほとほどのサイズ。電源スイッチの押しやすさ、押すときにチューナーダイヤルに触ることがない点などを確認して選んだ。届けようと思ったら面会時間の17時を過ぎていた。明日以降行ってやりたいが、

明日は金曜日なのでデイサービスに行っているはずだ。昼間は部屋にいない。

母は、裸足になって雑巾の上に足を揃えていた。見たことのない雑巾だった。聞いてみると、こちらに来て縫ったという。母は裁縫が好きなのだ。