5月2日 押し入れからふとんをひきずりだし、縁側にならべはじめる。便利屋さんに処分してもらうといいだす
広島に移るのはそんな先の話じゃあないけえ、もっていくもの準備しときんさいやあ、ここにリストがあるけえと言って渡しておいた。
しばらくして、そのリストに書いてあることがわからんわからんと言ってくる。リストの最初にあって「防炎カーテン」がいけんかった。眼の焦点がどこにいってしまったような表情でわからん、わからん。今日から始まった宅配弁当に対しても不安に思い始めたのだろう。これまで続いていた通所介護所から配食弁当は4月いっぱいで終わりですとされたのも不安材料になったのだろう。
押し入れからふとんをひきずりだし、縁側にならべはじめる。聞いてみてると、懇意にしている便利屋さんに処分してもらうといいだす。おいおい。
あげく、何を用意、どうしたらいいかわからんので、娘に電話すると言い出す。その電話だって、手が震えて、電話帳スイッチがまともの押せず、なかなか娘の名前にたどり着けない。左手を添えて右手を固定すればいいものを、右手を宙にうかせたままでスイッチを押そうとするものだから、そりゃあ2度押しになるわいね。
電話のあと、すぐ妹に電話して事情を説明。
お母さんには、広島に行くのはずっと先のことじゃけんと伝えたら、表情がすっぅぅと落ち着いて、しゃべりも安心したようになった。